「あやとりはし」

龍がうねりながら翔けているような

出典:「KAGA旅・まちネット」

 
山中温泉の景勝地でもある鶴仙渓(かくせんけい)大聖寺川(だいしょうじがわ)の上流に架っている「こおろぎ橋」と下流に架かる「黒谷橋」の、ほぼ中間に位置するで、「あやとり橋」と記載されることが多いのですが、正式名称は「あやとりはし」です。

長さ94.7mの橋で、草月流家元「勅使河原宏(てしがはら ひろし)」がデザインした紅紫色のS字橋は、斬新さのなかにも周囲の景観が調和した美しさが絶景。

この「あやとりはし」、デザインが名前の通り糸遊びの「綾取り」に似せて両岸が両手をイメージさせる構造といわれていますが、どちらかというと形状は「龍」に似ているといわれることが多いそうで、龍が鶴仙渓(かくせんけい)を「うねりながら翔けている姿」にみえるでしょう。

出典:「Royal Hotel 山中温泉河鹿荘」

 
「あやとりはし」からは、4月から10月の期間限定で営業する「川床」というお茶屋さんが見えるのですが、川床から「あやとりはし」を見上げることで「龍」らしさが増してオススメです。

「川床」では、山中温泉出身の料理人で「料理の鉄人」としても有名な道場六三郎(みちば ろくさぶろう)さんが考案したスイーツが味わえたり、加賀棒茶という加賀や金沢で江戸初期の頃から飲まれてきた「ほうじ茶(番茶)」の中でも「最高のほうじ茶」を味わうこともできるので休憩するには良いでしょう。
 
 
 

珍しい鶴仙渓(かくせんけい)の3つの橋

加賀温泉郷でオススメのスポットの一つとして「あやとりはし」を紹介しましたが、「あやとりはし」が架かる鶴仙渓(かくせんけい)には他にも「こおろぎ橋」という総ヒノキ造りの橋と、「黒谷橋」という重厚なアーチ型の石橋があり「あやとりはし」とあわせて3つの橋は、それぞれ特徴が異なっているので「こおろぎ橋」と「黒谷橋」に足を運んでみるのもオススメします。

「こおろぎ橋」は江戸時代に造られた橋といわれ、かつての形や構造を殆ど変えず総ひのき造りで1990年(平成2年)に新しく架け替えられた橋。橋の名前の由来ですが、その昔「鶴仙渓(かくせんけい)」を旅することは極めて危なかったため「行路が危険」から「行路危(こおろぎ)」と称されるようになったという説と、秋の夜に鳴く昆虫の「コオロギ」によるという二説があるそうですが、最近では「清ら木(きよらぎ)」から「こおろぎ」に転じたとされているそうです。総ひのき造りの「こおろぎ橋」に雪が積もった姿は一見の価値ある美しさといえるでしょう。

「こおろぎ橋」の近くには「無限庵」という石川県指定文化財の加賀藩最高の武家書院があります。

出典:「KAGA旅・まちネット」

 
明治末期の木造技術の枠を傾けた最高級の普請(ふしん)と語り伝えられていて、尾形光琳の扇や九谷焼、加賀蒔絵の漆器といった古美術品と一緒に一般公開されているので時間に余裕があるなら足を運んでみるのも良いでしょう。

「黒谷橋」は、鶴仙渓(かくせんけい)で最も下流にある大きな淵をなしている奇岩などで趣きのある辺りを黒谷といい、ここに架かる石橋が「黒谷橋」です。昭和10年に石橋となったそうで、橋から続く道は那谷寺や小松に通じていて「那谷道(なたみち)」とも呼ばれ「松尾芭蕉」が「那谷道(なたみち)」を気に入り、「行脚のたのしみここにあり」と、一節うたいだしたといわれています。

「黒谷橋」のたもとには、木々の緑をバックに「芭蕉堂(ばしょうどう)」という松尾芭蕉を祀った御堂が大聖寺川の渓流に面し建っています。この「芭蕉堂(ばしょうどう)」は、明治43年10月に創建されたそうで平成22年には鶴仙渓遊歩道とともに100周年を迎えた風情あふれるお堂。

出典:「山中温泉」公式サイト

 
「松尾芭蕉」が山中温泉に滞在し旅の疲れを取ったといわれていますが、「松尾芭蕉」は行脚により全国各地を訪れているものの、温泉を思わせる句は山中温泉を除いてほとんど無く、当然長期間滞在したという記録も残っていないことから、実は「松尾芭蕉」と温泉との繋がりが薄く温泉嫌いだったという説もあるそうです。
 

以上オススメのスポットを紹介しました。

そんなオススメのスポット「あやとりはし」を含め、3つの橋を散策する場合の移動にピッタリなのが「温モビ(ぬくもび)」なので、レンタルしてのんびり散策してみてはどうでしょうか。

紹介したスポットは、どれも「インスタ映え」するような1枚が撮れること間違いなしなので、ぜひ加賀温泉郷を訪れた際は、立ち寄ることをオススメします。